講演者:久保真理子 (東京大学 ICRR)
タイトル:Lyα Blobs, サブミリ銀河の近赤外線多天体分光観測から探る、大質量早期型銀河の形成初期
アブストラクト:近年の深い近赤外線撮像観測から、Lyα blobs, サブミリ銀河には複数の星成分が付随しているらしいことが明らかになってきた。これらは宇宙論的数値シミュレーションで予測されている大質量早期型銀河形成初期の階層的な銀河合体であると考えられる。我々はすばる望遠鏡MOIRCSによる近赤外線分光観測によって、z=3原始銀河団のLABs, SMGs計7天体に確かに1天体ないし、重力的に束縛された2つ以上の銀河が付随することを示した。活発な星形成銀河だけでなく古く星形成が不活発な大質量銀河も付随しており、各々の総星質量は既に数10^10-11 M_sunだった。大質量早期型銀河の星が早期に形成されていて、銀河合体がその星質量進化に大きく寄与していることを示唆している。
発表スライド:(PDF)