アブストラクト:
宇宙再電離は、赤方偏移6以上において形成された天体からの 紫外線によって引き起こされる。この紫外線は、銀河での星形成率や銀河間物 質の非一様性に影響を与え、結果として宇宙再電離の進行に影響を与える。本 研究では、宇宙論的輻射流体シミュレーションを実行する事で、高赤方偏移で の銀河形成とそれに伴う宇宙再電離過程を無矛盾に解いた。講演では、この際 に紫外線フィードバックが天体形成や銀河間物質に与える影響について定量的 に示し、シミュレーションで得られた再電離史や銀河の特徴と観測結果との比 較も示す。また、時間が許せば、現在進行中のSKAによる再電離期21cm線観測と の比較に向けた理論的試みについても紹介する。