アブストラクト:
銀河はダークマターの密度ゆらぎが成長し、重力的に崩壊してできるハローと呼ばれる構造の内部で形成されると考えられている。どのようなハローでどのような銀河が形成されるのかを明らかにすることは銀河形成・進化の理解のみならず、銀河の観測から宇宙論を制限する場面に於いても重要な問題である。銀河クラスタリング、すなわち相関関数は理論から予言されるダークマハローの分布と観測から得られる銀河の分布を結びつける強力なプローブである。特に銀河とダークハローの関係を探る手法の一つとして、halo occupation distribution (HOD)モデルにより銀河クラスタリングを解釈するということが広く行われている。近傍宇宙ではSDSSなどの分光サーベイによる大サンプルデータを用いて精密な研究が行われてきたが、z>1ではサンプル数が少なく、また多くが多波長測光や狭帯域フィルターによる測光赤方偏移サンプルを用いた研究であり、不定性が大きい。しかし、特に1