アブストラクト:
銀河と超大質量ブラックホール(Super Massive Black Hole;SMBH)の共進化史を解明するにあたって、過去の情報、つまり高赤方偏移での銀河とSMBHの関係を知る必要がある。そのような観測は過去にもいろいろなされてきているが(eg:Sun et al. 2015)、それらは比較的明るくて観測しやすいクエーサー・AGNといった大質量サンプルだけを用いて議論される場合がほとんどで、小質量サンプルについては全く扱われることはなかった。また階層的構造形成を考えたとき、高赤方偏移の情報を知るにあたってそのような小質量サンプルは非常に重要な位置づけにあると考えられる。そこで我々のグループではAGNの変光の性質を用いて高赤方偏移にある小質量SMBHサンプル獲得に向けた観測を行った。