アブストラクト:
円盤銀河は約100億年の間にクランプ銀河から渦状腕を持つ銀河に進化し、その形態を大きく変化させた。この構造の変化を理解することは円盤銀河進化を考えるうえで重要である。そこでシミュレーションを用いて渦状腕構造の形成・成長メカニズムの調査を行った。渦状腕構造は局所的に発生した高密度構造が非線形に相互作用することで大局的渦状腕を形成するメカニズムを発見した。これは高密度構造が接合したときにスイング増幅を起こすためではないかと考えられる。この結果は先行研究で示唆される幾つかの主張を統合する役割を果たす。