アブストラクト:
近年、宇宙論的銀河形成シミュレーションは飛躍的な進歩を遂げ、徐々に大規模構造から銀河の内部構造まで同時に分解できるようになってきている。これにはzoom-inシミュレーションによる高解像度の実現が大きな役割を果たし、フィードバックの効果をより現実的に取り扱うようになってきたことが理由としてあげられる。本講演では、主として高赤方偏移における銀河形成の現況について報告するとともに、超新星爆発フィードバックの取り扱いについて議論する。また、巨大ブラックホールからのフィードバックであるAGN feedbackの効率について、小スケールのシミュレーションから何が示唆されるかを議論する。