アブストラクト:
Large EW(Lyα) LAEsは非常に強い電離光子を放射している可能性があるため、銀河の進化を理解する上でこれらの天体の性質を研究することは重要である。我々は1つのLarge EW(Lyα) LAEsに対してその[OIII]5007A輝線を検出することに成功した。この分光で検出された[OIII]5007A輝線のfluxと多波長撮像データからSED fittingを行った結果、若い星成分と古い星成分がSEDの再現には必要であり、またこの銀河は非常にダストを多く持つとういう解を得た。しかしながら、この銀河が非常に強いLyα輝線をもつことと、ダストを多く持つという解は、平均自由行程が短いLyα光子がダストの吸収を受けやすい点から、一致していないことが考えられる。本研究では、SED fittingを見直し一部のパラメータを固定してSED fittingを行った。その結果、ダストフリーな非常に若い星成分も用いて、この銀河のSEDを再現することができた。また、この銀河のsystemicなredshiftが[OIII]5007A輝線から明らかになったため、我々はLyα輝線のprofileを輻射輸送モデルから得られたLyα輝線でfittingすることで、intrinsicなEW(Lyα)や銀河の周りのガスの運動を求めることができた。そのpreliminaryな結果も本講演では紹介する。