アブストラクト:
高空間分解能・高感度を備えたALMAの登場により、静止系遠赤外線(FIR)での銀河サイズが明らかになってきた。一方で天体数の不足や測定手法の違いにより、FIRでの銀河サイズと光度の関係は未だよくわかってない。本研究では過去最大1000視野を超える深い波長1ミリ帯(Band 6 and 7)データをアーカイブから集め、サイズ・明るさ測定精度や検出完全性のシミュレーションも行いながら、統一的にuv-visibility上でサイズ・明るさ測定を行なった。 その結果、重力レンズ天体も含め、明るさ~0.4-20 mJy、赤方偏移 z~0.2-5.5、星形成率~50-3000$ Mo/yrを持つ計736個(SN>5)の天体サンプルを得た。 このサンプルは以下3つの関係を示した。 1) FIRの銀河サイズと光度は~99%の精度で正の相関を持つ。 2)z~1から~4.5にかけてFIRでの銀河サイズは小さくなる。 3)個々の銀河において、FIRでの銀河サイズは静止系紫外線-可視での銀河サイズよりも一般的に小さい。 本講演では新しく見えてきたこれら関係の物理的起源についても議論をする予定である。