アブストラクト:
これまでに我々は、COSMOS領域のz =0.2−1.0,MV<−20の銀河に対して、静止系 3400,4200,5200Åの等級による2色図を用いて、バースト的な星形成を起こしている銀河を選び出し、これらの銀河の割合がz~1に近づくにつれて急激に増加することを発見した。本研究では、バースト的な星形成の原因として銀河どうしの相互作用/合体がどの程度寄与しているのかを調べるために、上記の2色図上で分類された銀河のうち、z=0.7−0.9の8839天体に対して、我々が考案した中心表面輝度比の指標を使った形態解析を行った。その結果、バースト的な星形成を起こしている銀河は、通常の星形成銀河と比べて、非対称で複数部分に分かれた形態をした銀河を示す天体の割合が有意に高く、これらのバースト的な星形成活動の多くには銀河の相互作用/合体が寄与していることが示唆された。