アブストラクト:
星間塵(ダスト)は星からの紫外線を吸収し赤外線で再放射するだけでなく、ダスト表面では気相に比べて非常に効率よく分子を形成することで星形成を促進する。このように、ダストは銀河進化に対して大きな影響を与えるため、その質量やサイズ分布の進化を考えることは銀河進化の理解において極めて重要である。多くの既存 SED モデルでは経験的なダストモデルが用いられてきたが、近年化学進化と整合的な第一原理的ダストモデル (Asano et al., 2013a, b, 2014:Asano モデル) が確立された。我々は Asano モデルに立脚した新しい銀河 SED モデルを構築したので、これについて報告する。