タイトル:箙ヤンギアンをめぐる数学と物理学
概要: 箙ヤンギアン(およびそれらの三角型、楕円型拡張)は近年導入された全く新しい代数であり、 A型のアファイン・ヤンギアンを特殊例として含んでいるほか、頂点作用素代数(W代数)との関連も議論されている。 また箙ヤンギアンはBPS代数であると考えられており、その上三角部分として箙に付随したコホモロジカル・ホール代数 を含んでいると期待されている。本講演では、箙ヤンギアンの定義や基本的な性質に加え、この代数が超対称場の理論や 超弦理論のどのような物理学的な動機から現れるかを説明し、 幾何、代数、表現論を巻き込んだ新しい数学を生み出していく可能性について議論したい。