アブストラクト:
紫外連続光スペクトルの傾きβは、銀河の年齢やダスト減光量に感度があるので,銀河の星種族の指標として有用であるが,どれくらい青いβの値があり得るかは分かっていない. 赤方偏移2.2のライマンアルファ輝線銀河のβを調べたところ,紫外絶対等級M_UV > -18.2の暗いサンプルの中に,β < -3という極度に青い銀河を8天体発見した.β < -3は,赤方偏移6以遠の銀河の平均的な値-2.5よりも青く,通常の星種族合成モデルではダスト減光無しを仮定しても再現することが難しい.本発表では,この極度に青い銀河が単なる測定誤差ではないことを示し,年齢,存在割合,ライマンアルファ等価幅,青さを再現するために必要な条件について議論する.また,将来の観測計画について紹介する.