アブストラクト:
私たちは宇宙論的流体シミュレーションコードにダスト―ダスト相互作用を考慮したダスト形成・破壊過程を導入した。現在のシミュレーションの分解能では個々の分子雲は分解できないため、その中で主に起こるaccretionやcoagulation過程を取り扱うためにはサブグリッドモデルが必要になる。私たちはSPHシミュレーションコードGADGET-3[Springel et al.(2005) の改良版] に近傍銀河におけるダスト―ガス質量比やダストの密度勾配に関する観測結果を説明できるサブグリッドモデルを実装し、ダストの空間分布の時間発展を求めた。本発表ではサブグリッドモデルの紹介、観測量とシミュレーション結果の比較を行う。