アブストラクト:
これまで行われてきた再電離シミュレーションの多くは単純な電離光子源(銀河)・銀河間物質モデルを用いており、電離構造を正しく解けていない可能性がある。本研究では、輻射流体シミュレーション結果の解析から得られる信頼性の高いモデルを160Mpc立方の大局的再電離シミュレーションに組み込む事でより現実的な電離構造を得る事に成功した。講演では銀河・銀河間物質モデルの違いが電離史や電離構造に与える影響を定量的に示す。また、単純化した解析により再電離期におけるライマンアルフ輝線銀河の検出可能性と宇宙中性水素割合との関係についても議論を行う。