アブストラクト:
銀河のスペクトルエネルギー分布(SED)モデルを構築することは銀河の物理量を推定するために重要であり、銀河進化を理解する上で必要不可欠だと考える。このSEDモデルを構築するためには、銀河を構成する星やガス、固体微粒子「ダスト」のスペクトルを足し合わせる必要がある。これらのスペクトルは銀河が形成されてから、銀河がたどってきた進化や銀河内部の放射過程を仮定することで導出できる。この放射過程で重要であることは、ダストによる紫外線や可視光を吸収、および赤外線への再放射である。先行研究では、ダストによる減光、再放射には経験的なモデルを用いてSEDモデルを構築していた。そこで、本研究では、Inoue (2005)のメガグレイン近似を用いた、一次元円盤銀河の輻射輸送を解くことで、ダストの減光、再放射を計算した。さらにダストによる再放射にはDale & Li (2002)のモデルを採用し、ダストの種類に応じた銀河SEDモデルを構築した。これにより、銀河に存在するダストの種類を推定することができる。