アブストラクト:
銀河形成および進化を理解するためには原始銀河団を探査する必要がある。しかし、今までのところ原始銀河団の個数密度の低さのために統計的な議論には至っていなかった(z>3では10個程度である)。我々はHSC の超広視野撮像観測を利用して、これまでにない個数(>1000)の原始銀河団を特定し、原始銀河団の系統的な性質と個性のばらつきを調査することを試みる。初段の目的として、HSC- Wide領域において、g-dropout銀河(z~3.8)の高密度領域探査により、z~3.8での原始銀河団を統計的に特徴付ける。結果として、現在観測されているHSC-Wide領域において131個の原始銀河団 が見つかった。我々はまず、それらの原始銀河団の性質として特に原始銀河団とクェーサーとの相関(位置および測光学的性質)を調べた。