Si 両面 Strip検出器

 

本研究グループが長年開発を行ってきた、シリコン両面ストリップ検出器の 成果が、SPIE国際学会のニュースルームに取り上げられ、紹介されました。これは シリコンストリップ素子の開発から、低雑音アナログLSI、さらには 実装技術にいたるまで、広い範囲の検出器技術が評価されたものです。( 記事はhttp://spie.org/x20060.xml?highlight=x2418をご覧下さい)。

シリコン両面ストリップ検出器(DSSD)は高エネルギー加速器実験で粒子飛跡検出器として広く用いられています。われわれは、これをX線の検出器として用いるために低雑音化に取り組んできました。最近では、1-2 keV (FWHM)という高いエネルギー分解能を持ち。4cm角というような大面積のDSSDの開発に成功しています。さらに、高いエネルギーのX線に対しても十分高い検出効率を持つように、300ミクロンから500ミクロンの厚さの検出器を多層に積み重ねた検出器の開発も行っています。

なお、本研究は浜松ホトニクスとの共同研究です。

開発した多層シリコン両面ストリップ検出器。多層にすることで、1cm厚もの検出器と することができる。

シリコン両面ストリップ検出器で取得したイメージ。高速な描画が可能

取得したX線スペクトル

シリコン両面ストリップ検出器の断面図