東大の大学院で素粒子理論をやっている所は沢山あるけれど、実際応募するときはどこに書類を送ればいいの?

東大には柏、本郷、駒場のそれぞれに素粒子理論をやっている所があります。学部学生の方で東大の院の素粒子論研究室に応募したいのだけれど、いったいどこに応募すればどこに行く可能性があるんだろう、と最近質問を受けました。東大は巨大な官僚的な組織で僕自身良く判っていないですが、判っているところを書いておきます。(2024年現在)

素粒子理論をやっている教員

  • IPMU: 白井(現象論)、立川(弦理論)、Hellerman(弦理論)、(弦理論)、松本(現象論)、Melia(場の理論一般、現象論), 村山(なんでも)、山崎(弦理論)、渡利(弦理論、現象論)
  • 宇宙線研: 伊部(現象論)、川崎(現象論)
  • 本郷素粒子研: 大森(弦理論)、永田(現象論)、 濱口(現象論)、福田(現象論)、松尾(弦理論)、諸井(現象論)
  • 駒場素粒子論研: 大川(弦理論)、奥田(弦理論)、菊川(場の理論全般)、野海(弦理論、宇宙論)
という感じです。2023年4月現在、場所毎に五十音順で、漏れがあったらすいません。分野は僕がいま適当に書きました。

太字は書類上指導教員になり得る人です。しかし、これらは書類上のことで、実際に学生さんが誰の指導を受け誰と共同研究をするかというのは別問題です。書類上の人とすることは多いですけれども。

関連分野
僕の最近やっている研究は物性理論の一部とも近く、柏の物性研の押川さん、本郷の物理学科の桂さんとはかなり重なりがあります。(僕の研究と素粒子現象論の研究より近いかもしれない。) ですので、僕の研究に興味のある方はそちらも調べてみることをお薦めします。
出願先
なぜこういう分類なのかは歴史的な経緯で良く判りません。理学系物理学専攻以外の詳細は僕は把握していないので、そちらのホームページ等を参照のこと。年によって、入試日程の加減で、併願は可能だったり可能でなかったりします。
理学系物理学専攻の場合の詳細
出願書類には、出願サブコースを主と副とふたつ、さらに、サブコース毎に優先順位をつけて特定の教員の名前を書けます。また、名前を書いていないがそのサブコースの教員が取りたいと思った際に取られてもよいか、という意思表示もできます。 素粒子理論は A1 サブコースです。   
物理学専攻の場合、合格したらどこで暮らすの?

他のところにも書きましたが、IPMU になったか、宇宙線研になったかにかかわらず、所属は理学系研究科物理学専攻です。そのため、講義を受けるため、博士論文審査をするため、事務処理をするため、等、本郷以外のキャンパスの教員が指導教員であっても、本郷に来る必要が時々あります。講義自体は修士一年の夏学期でほぼ必要単位はそろうので、その後はそんなに来る必要はありませんが、面倒であることは事実です。