大学を異動する予定の人のためのコンピュータ環境に関するTips (未完)

私は, 1992年4月に, 東大-->東北大, 1995年4月に東北大-->東大, 1997年4月に東大-->京大と異動しました. それから, 海外に行くと一日つぶして環境を整えたりします. その経験に基づき思ったことを書きます. 言うまでもなく, 私は数学教室にしか席をおいたことはないわけですから, それ以外の教室では状況は全く違うと思います.

最初にやること

最初に異動を決めてからやることは, アカウントをもらうことでしょう. 異動前のコンピュータのアカウントは, 異動してからもしばらく使わせてもらえるように頼みましょう. (通常は, そうなっているはずですが, 計算機センターのようなところでは難しいかもしれません.) 設定をいろいろとコピーしたりしなけばいけませんから, 両方のコンピュータを同時に使えないとかなり面倒になると思います. (私は, その様な経験はない.) また, 異動してからすぐに使いたいことを考えても, 出来れば異動する前に新しいアカウントをもらいたいものです. 但し, passwdをメールで送るわけには行きませんから, 実際に異動先の大学に行くことは必要でしょう.

Username の問題

アカウントをもらうとき頭を悩ませるのは, usernameをどうするかと言うことです. usernameは, 言わばコンピュータを使うときの名前ですから, 出来れば今までと同じものを使いたいことでしょう. しかし, もしもその名前が既に使われていたら, それを使うことは出来ません. そのときは, さっさとあきらめるしかありません. ですから, もしその様なことをしたくないと思う方は,
  1. 今後は, 他の人が使いそうもないめずらしいusernameを使う.
  2. 異動しない, もしくは異動先に同じusernameを使っている人がいるかどうか確かめてから異動を決める.
のいずれかしかありません.

無事に(?) usernameをもらえたとして, いよいよコンピュータを使い始めましょう. まず, 大前提として理解すべきことは,

コンピュータ環境は, 大学によって違います.

よって, 大学を移る予定のある人は, 次の二つのどちらかを選ぶ必要があります.
  1. 自分で全てインストールして, 設定する. 従って環境は, 回りとは独立.
  2. 自分の好きなように設定することはせず, 与えられた環境を使う. そして, 大学を移ったら, 新しい環境に自分を適応させる.
海外の大学では, X-Window がなかったりすることがありました. そのときは, あっさりとあきらめて 2) を選んだ方がいいでしょう. 日本語が使えればそれでよしとすべきです.

また, Windows95やMacintoshの環境を提供してくれる大学は少ないと思います. もし, これらの環境を使いたかったら, 1)の選択肢しかないのが普通でしょう.

次に基本的なプログラムは普及しているものを使いましょう. どんなプログラムも自分でinstallする人は, もちろん何を使ってもいいのですが, そうでないときは, なるべくどこの大学でもinstallされていそうな普及しているものを使った方がいろいろと楽です.

私が苦労したのは, Mail ハンドラでした. 東北大では addmail というプログラムを使っていました. そのあと, 東北大 --> 東大 のときに mh に乗り換え, さらに今は, mew に乗り換えました. さもなくば, addmail を自分でコンパイルしてインストールしなければいけません. ところが, emacs がインストールされていないところはありませんから, たとえ mh, mew がインストールされていなくても, 自分のディレクトリに必要な *.el ファイルをおけばいいのですから簡単です.

あとどうしても自分で設定する必要があると思われるのは, .cshrc, .xsession などの設定fileです. 設定が違うと使い勝手が変わってしまいますから, これらはなんとしても自分で書く必要があります. root の人が基本的な設定をしたfileを作ってくれるでしょうが, これは通常rootの好みを反映しています. 例えば, promptがどうなっているかが変わるだけで, 使い勝手が違う気がしてきます. 書いてある中身を理解することから始めて, なるべく自分で書くようになった方がいいでしょう.