高エネルギー宇宙物理学
高エネルギー宇宙物理学の研究。「あすか」「すざく」衛星などの人工衛星、ロケット,大気球などの飛翔体を用いた宇宙X線あるいはガンマ線の観測を通して、宇宙の高エネルギー現象及び宇宙の構造と進化の研究を行っている。特に、活動銀河核ジェット、超新星残骸、ガンマ線バーストでの粒子加速に伴う現象を多波長観測を通じて探るほか、宇宙X線背景放射の研究を行っている。X線天文衛星Astro-E2(すざく)においてシステム開発、硬X線検出器(HXD)の開発を行った。並行して将来の衛星計画のために、テルル化カドミウム(CdTe,CdZnTe)などの新しい半導体センサー技術、VLSI技術を駆使した新しいガンマ線検出器の開発を進め、気球実験などを通じて実証実験を行ってきた。
2015年度に打ち上げたASTRO-H衛星の開発を進めた。中でも提案時から,本研究室が深く関わってきた硬X線検出器(HXI, Hard X-ray Imager)と軟ガンマ線検出器(SGD, Soft Gamma-ray Detector)のセンサーについては,研究室をあげて開発を行った。その他、フェルミ衛星、FOXSIロケット実験などの海外ミッションに参加している。
東京大学大学院理学系研究科物理学専攻の併任教授(学際理学)をしており、JAXA相模原キャンパス(宇宙科学研究所)において,東京大学大学院学生の指導(高橋研究室)を行っている。
- ISASニュース(2012年7月) 「超広角コンプトンカメラ」による放射性物質の可視化に向けた実証試験
- JAXA 特集 (2011年) X線で見るダイナミックな宇宙
- JAXA's 宇宙航空研究開発機構機関誌 (2011年5月) 「ASTRO-H」ビックサプライズを世界に
- 第1回宇宙科学シンポジウム(2001年1月) 小型衛星を使ったガンマ線ミッション
- ISASニュース(2000年5月) 硬X線・ガンマ線で切り拓く宇宙
- ISASニュース(1998年1月) 電子陽電子消滅線
- ISASニュース(1996年7月) X線の観測からガンマ線の観測へ
- ニュートン(1999年2月号) 宇宙の果てはブラックホールだらけ