宇宙創生の物理法則はなにか?- 理論・観測・実験の融合によるスケールを超えた挑戦 宇宙創生の物理法則はなにか?- 理論・観測・実験の融合によるスケールを超えた挑戦

公募研究募集要項

学術変革領域研究(A)
宇宙創生の物理法則はなにか?- 理論・観測・実験の融合によるスケールを超えた挑戦

https://member.ipmu.jp/Cosmogenesis/index.html
領域略称名: 宇宙創生の物理
領域番号: A22025
設定期間:令和8(2026)年度~令和12(2030)年度
領域代表者:村山 斉
所属機関:東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構

1 領域の概要
 宇宙は138億歳の現在膨張し続けているが、宇宙が生まれた直後は10 -26 cmよりも小さく、宇宙全体が量子の世界だったと考えられている。自然科学の究極のテーマ「宇宙創生」に挑むには、観測天文学だけでなく、極小の宇宙で主役であった素粒子、微弱な信号を最高感度で捉える量子計測技術、ビッグデータから最大限情報を引き出すAI、新たな物理法則を構築する理論の研究者の集結が必要である。日本が世界的に有する強みと今までの投資を最大限活かし、テーブルトップ実験も含めて30桁を超える実験・観測のスケールと60桁に迫る物理のスケールの統一的な理解を目指す。
 宇宙創生という自然科学の究極のテーマに挑むために、既存の分野を大きく超えて宇宙・素粒子物理から量子計測技術までを巻き込みながら、「I. 宇宙創生期の信号」、「II. 宇宙創生期の模擬系を用いたシミュレーター」、「III. 物理法則の時間変化の探求」、「IV. 宇宙創生期の理論の探求」、という4 つのアプローチを駆使して、新たな学術分野を創出する。世界最先端の成果が期待できる宇宙観測の計画研究B01(すばるPFS)とB02(CMB観測) が、多様なアプローチで複数の物理現象を研究し、本領域の中核となる。それらに加えて、これまで宇宙物理と関連が薄かった分野との融合を図り、新たな実験技術の開発を進めつつ、挑戦的な研究課題に取り組むために配置したのが、実験の計画研究C01 (原子時計)、C02 (レーザー干渉計)、C03 (マイクロ波量子計測)、C04(超伝導回路宇宙)である。理論班の計画研究A01 (宇宙論)とA02 (素粒子論)が観測・実験研究を束ね、宇宙創生の理解に向けた先導役を担う。

2 公募する内容、公募研究への期待等
 多様な分野の理論・観測・実験の協奏により、既存の分野の枠組みを超えた新たな学術分野を創出する。関連する研究分野・研究課題は宇宙研究のみならず量子情報、量子計測、物性物理、AI・機械学習など多岐に亘るため、本領域提案の中核となる戦略的な融合研究を担う計画研究と、個々の研究者による自由な発想からボトムアップ的に進める公募研究の両方が必要である。柔軟な発想によって新しい切り口から研究を進める意欲に溢れた若手や、異分野との融合研究を推進する宇宙物理分野外の研究者の積極的な参加を促す。公募研究の代表者には、領域の会議や研究会等を通じて、分野間交流や新しい融合研究を立ち上げる機会を提供する。公募課題として以下のようなものを想定する。
  • 研究項目E01『素粒子・天文の手法での理論研究』
    • 量子重力・超弦理論; 宇宙創生期の格子シミュレーション;広い波長範囲の原始重力波やアクシオン等のビッグバン残存粒子の生成機構; 時間変化するダークエネルギー;AI・MLを用いた解析手法の開発、などの研究を期待する。
  • 研究項目E02『宇宙創生の物理に関する現象を探究するための観測・実験研究』
    • 例えば、本計画研究でカバーしない波長帯や手法の宇宙観測・実験研究、それらのR&D研究を期待する。
  • 研究項目F01『物性・量子・AMOとの融合での理論研究』
    • 例えば、インフレーション中の量子系と相似性のあるブラックホールの量子力学の研究など、物性物理学・統計物理学・数理物理学・AMO物理の手法を宇宙創生の物理に応用するなどの研究を期待する。
  • 研究項目F02『物性・量子・AMOとの融合での観測・実験研究』
    • 例えば、本計画研究でカバーしない広い意味での量子技術の宇宙物理学への応用、宇宙物理学に資する量子・精密計測技術の感度向上に向けた研究、AMO物理の応用による研究など、それらのR&D研究を期待する。
理論・観測・実験の枠にはまらない融合研究や、想像を上回るような研究提案も期待する。

3 公募する研究項目、応募上限額、採択目安件数
研究項目番号研究項目名応募上限額
(単年度当たり)
採択目安
件数
E01素粒子・天文の手法での理論研究 100万円 6件
E02素粒子・天文の手法での観測・実験研究 500万円 5件
F01物性・量子・AMOとの融合での理論研究 100万円 4件
F02物性・量子・AMOとの融合での観測・実験研究 500万円 3件
公募要領等の詳細(文科省HP)
■令和9(2027)年度科学研究費助成事業-科研費-(学術変革領域研究(A)(公募研究))の公募について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/boshu/1394559_00019.htm
■公募要領、計画調書のダウンロード
https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/boshu/1394561_00014.htm
参考情報
■科研費LaTeX (公募研究計画書にも対応)
http://osksn2.hep.sci.osaka-u.ac.jp/%7Etaku/kakenhiLaTeX/