宇宙創生の物理法則はなにか?- 理論・観測・実験の融合によるスケールを超えた挑戦 宇宙創生の物理法則はなにか?- 理論・観測・実験の融合によるスケールを超えた挑戦

計画研究:実験 C02テーブルトップレーザー干渉計と
重力波望遠鏡で挑む宇宙創生

研究代表 藤田智弘

 宇宙創生を現在に伝える未知の粒子や相互作用は存在するのか? 本研究では、大型重力波望遠鏡KAGRA と卓上光リング共振器DANCE によりダークマターをかつてない精度で探索することで、この問いに実験的に迫る。

 ダークマターは宇宙の全物質の約8 割を占め、宇宙創生の鍵を握る存在であるにもかかわらず、その正体は依然として不明である。特に有力候補であるアクシオンは、近年の宇宙観測でもその存在が示唆されており、宇宙創生期の情報を現在に伝える貴重なメッセンジャーである。

 本研究では、アクシオンが光の偏光面を周期的に変化させる複屈折効果に着目し、レーザー干渉計を利用した高精度な偏光測定による探索を行う。2021 年に初の観測運転を行ったDANCE の高感度化を進めるとともに、KAGRA に導入した偏光光学系を活用し、世界初となる重力波とアクシオンの同時観測を行う。また、世界で唯一サファイア鏡を用いるKAGRAを活かした手法や、光学浮上させた鏡を用いた実験によって、宇宙の物質生成機構と深く関わるB − L ダークマターの探索も行う。さらに、本研究領域の他班との連携を通じて、量子計測による高感度化手法を開発し、宇宙創生期の物理に多角的に迫る新手法を開拓する。

KAGRA により狭帯域に、光リング共振器DANCEにより広帯域に、これまでの上限値を超える精度でアクシオンの直接探索を行う。

代表者
藤田 智弘 Tomohiro FUJITA
お茶の水女子大学 基幹研究院 講師 研究統括
分担者
道村 唯太 Yuta MICHIMURA
東京大学 大学院理学系研究科(理学部) 准教授 ダークマター探索


牛場 崇文 Takafumi USHIBA
東京大学 宇宙線研究所 准教授 KAGRA開発


宗宮 健太郎 Kentaro SOMIYA
東京科学大学 理学院 教授 量子光学技術開発