科学技術社会論・科学社会学領域の研究を国内外の学生、研究者とともに推進しています。
東京大学 国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構・学際情報学府教授。専門は科学技術社会論・科学社会学です。理系出身の社会科学の研究者で、科学技術と社会、倫理の交差する問題に関心があります。
1975年東京生まれ。理系・物理学(ニュートリノ振動)の博士号取得後に、文系・科学論の研究者になりました。(詳しいインタビュー記事)。この独自の経歴が、出身分野の研究所である東京大学国際高等研に所属しながら、専門分野の東京大学大学院学際情報学府(III)文化・人間情報学コースで大学院教育をする理由となりました。
研究テーマは、AIの倫理とガバナンス、科学の信頼、理系人材の3つを軸に幅広く行っています。現在は情報学環から修士、博士の学生を受け入れると同時に、国内・海外大学(シカゴ大、ユバスキュラ大、オーストラリア国立大学、清華大学、プリンストン大、ハーバード大、メルボルン大など)と多く共同研究を行っています。最近の活動は、X(旧twitter)でご覧いただけます。
論文リスト:Researchmap, GoogleS., ORCID ; OSF (Open data) ; メール hiromi.yokoyama_a_ipmu.jp
2004年、東京理科大学理工学研究科物理学専攻で博士課程を修了(中井浩二研)。東京工業大学、総合研究大学院大学を経て2007年に東京大学大学院理学系研究科准教授、2017年に東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構・学際情報学府教授。現在、国立高等専門学校機構理事、トヨタ財団理事、科学技術社会論学会理事、東京大学出版会理事、Journ al of Science communication Editorial advisory board member、日本から初のPCST Scientific Committee memberとして国内外の科学コミュニケーションコミュニティの発展に務めています。 経歴詳細
これまで多くの大学や研究法人の評価、また基礎研究や大型施設等の審議委員を務めてまいりました。現在は、文部科学省・中央教育審議会大学院部会委員、成長分野をけん引する大学・高専の機能強化委員委員 、AI for Science推進委員、山形大学経営協議会委員、NHK中央番組審議委員などを務めています。また近年は、国際諮問委員も増えています。委員歴
AIによって社会、科学がどう変わるのかに注目をしています。AI4S、軍事、医療やエネルギー正義に注力しています。
STSのコアとなるテーマです。科学的助言で「グループボイス」を提案しているほか、リスクに関する研究をしています。
理系女性に関する社会学的、政策的研究を行っています。
カブリ数物(柏)、情報学環(本郷)を行き来しています。
AIの社会実装に伴う倫理的課題を論じています。ELSI/RRIを測定し国際比較する研究から、 AI政策、AI4S、医療AI、Sustainable AI、Energy Justice、顔認識、Well-being measurement、 研究公正、生成AI、Digital STSへと展開しています。初期の研究では、AIの倫理・法・社会的懸念を 定量化する ELSI Sheet、人々の態度を類型化する AI ELSI Segmentation、8つの倫理原則から受容を可視化する Octagon Measurement を構築しました。またシナリオ研究では平和を願う立場から、軍事とAIの問題も取り上げています。その後、多国間比較や生成AI、 医療・環境問題へ射程を広げエネルギー正義を用いたAI正義の提唱、2026年には日本が規制より「推進」を重視してきた背景を “light-touch AI governance” として分析しています。
科学技術社会論(STS)の中心課題である「科学への信頼」を軸に、3.11とリスクコミュニケーション、 科学的助言、COVID-19、デジタルメディア、Big Science、CRISPR・生命倫理、 科学をめぐるエリート主義/ポピュリズム、研究資金やクラウドファンディングまで幅広く研究しています。 特徴的なのは、危機時に一人の著名科学者の発言に依存せず、複数の専門家集団が質を担保しながら 情報を示す “Group Voice” の提案と、科学を論文共同体だけでなく 資金を支える人々との関係から捉える “Budget-funding Community” という視点です。 科学への信頼を、単なる「理解不足」ではなく、専門家・制度・メディア・社会との関係として捉えています。
2017年以降、着任したKavli IPMUの要請に基づき、日本で数学・物理・工学などを選ぶ女性が少ない社会的要因を継続的に研究しています。 親のジェンダー観、高校生のステレオタイプ、女子の物理選択、数学・物理の “masculine image”、brilliance、教師の無意識バイアス、 ジェンダー平等情報を提示する介入実験などを通じ、 社会的風土と分野イメージが進路選択に影響する構造を実証してきました。 近年は批判的に論じてきた女子枠や女性限定公募などのアファーマティブ・アクションにも研究を広げ、 2026年には物理・工学教員が女性限定公募をどのように評価するかまで分析しています。
中央公論 時評 2026年毎月連載
朝日新聞 2026.6 (インタビュー)AIと戦争、軍事利用の危険性と歯止めなき世界 日本はどう向き合う
日経新聞 2026.4 (寄稿)「正義」の視点から先端技術を捉える 横山広美氏