2021年度数学続論XD, 基礎数理特別講義III「幾何学的表現論」
(4月7日水曜日 10:25 〜 12:10)
授業のzoom URLは、itc-lmsで見てください。*.u-tokyo.ac.jp のアカウントでサインインしている人のみ入室できます。
目次
開講のお知らせ
4月7日
4月14日
4月21日
4月28日
5月12日
5月19日
5月26日
6月9日
6月16日
6月23日
6月30日
7月7日
7月14日
開講のお知らせ
授業の概要・目的
複素単純 Lie環の普遍展開環や、その変種の表現の指標公式を、幾何学的に合成積代数を用いて示す手法について、いくつかの例で解説する。
授業のキーワード
指標公式、合成積代数
授業計画
幾何学的に構成される合成積代数とその表現論について、次のような例を扱う予定である。
まず、表現の圏が半単純になる
- Springer representations of Weyl groups
- quiver varieties and Kac-Moody Lie algebras
を扱う。幾何学的には、semi-small な特異点解消になっている場合である。次にトーラス作用がある空間について、
- Kazhdan Lusztig conjectures on representations of Lie algebras via zastava spaces
- quantization of Coulomb branches
を取り扱う。その準備として、
- 幾何学的佐武対応
- quiver Hecke algebras and Lusztig's canonical bases
成績評価の方法・基準
講義の途中に提出される問題を解答し、レポートとして提出する。* の付いた問題は、やや手応えがある問題で、** の付いた問題は難しいと思われる。
教科書
なし
参考書
- Chriss-Ginzburg, Representation theory and Complex Geometry, Birkhaeser, ISBN:0817649379
- Hotta-Takeuchi-Tanisaki, D-Modules, Perverse Sheaves, and Representation Theory, Progress in Mathematics, Birkhauser
履修上の注意
サーベイ形式の講義であり、self-contained ではない。
4月7日
ノート
4月14日
ノート
課題
- $\Bbbk$を有限体として$G=GL_n(\Bbbk)$ とする。$n = n_1 + \dots + n_\ell$ と分けたときに、$n\times n$ 行列のブロック分けを考え、ブロック上三角可逆行列の全体を $P$ とする。ヘッケ環 $H(G,P)$ を求めよ。
- * 昨年度の授業(1月4日)で出てきた Ringel-Hall代数 $H$ を Jordan quiver で、べき零な表現の場合に計算せよ。
- * $\Bbbk$ を有限体とするときに、$\mathcal K = \Bbbk((z))$, $\mathcal O = \Bbbk[[z]]$ とする。$G = GL_n(\mathcal K)$, $H = GL_n(\mathcal O)$ としたときのHecke algebrea を計算せよ。
- ** Kazhdan-Lusztig予想の新たらしい証明を与えよ。
4月21日
ノート
課題
- $X$ を Lie環 $\mathfrak{sl}_2$ のうちの固有値が $0$ でないものの全体とする。$M$ を $\{ (x,S)\in X\times \mathbb P^1 \mid x(S)\subset S\}$ とおき、$\pi: M\to X$ を第一成分への射影とする。ファイバー積 $Z = M\times_X M$ を考える。$M$ の実次元である、$6$ 次のボレル・ムーア・ホモロジー $H_6(Z)$ を考える。これに合成積を入れたものを計算せよ。また、$x\in X$ に対して、表現 $H_0(\pi^{-1}(x))$ を求めよ。
- * $\Bbbk$を有限体とし、$G=GL_n(\Bbbk)$ とし、$0\le k\le n$ に対して、$P_k$ をブロックサイズ $k$, $(n-k)$ の上三角行列全体とする。ヘッケ環の類似 $\bigoplus_{k_1,k_2=0}^n F[G/P_{k_1} \times G/P_{k_2}]^G$ の上に合成積を定義する。量子展開環 $\mathbf U_q(\mathfrak{sl}_2)$ と関連させて、この合成積代数を決定せよ。$\mathbf U_q(\mathfrak{sl}_2)$については、昨年度の授業の9月28日を参照せよ。
4月28日
ノート
課題
- ノート p.8 の補題, p.11の主張の証明を与えよ。
- $\mathbf U(\mathfrak{sl}_2)\to H_{[0]}(Z)$ において、$x=0$のファイバー $\pi^{-1}(0)$ のホモロジーの定める $\mathfrak{sl}_2$ の表現を考える。$\pi^{-1}(0) = \bigsqcup_{0\le n\le l} G(n,l)$ であったが、基本類 $[G(n,l)]\in H_{[0]}(\pi^{-1}(0))$ を考える。このとき $[G(n,l)] = \frac{F^n}{n!} [G(0,l)]$ を示せ。
5月12日
ノート
5月19日
ノート
degenerate affine Hecke 代数 $H_{\mathrm{deg}}$ と convolution 代数の同型の同型の説明の追加
- 多項式表現がそれぞれの代数について faithful であること、$H_{\mathrm{deg}}$ の生成元 $x_j$, $\sigma_i$ の像が convolution代数の像に含まれていることから、convolution代数が $H_{\mathrm{deg}}$ を含むことが従う。
- $H_{\mathrm{deg}}$ にしかるべく filtration $\{ H_{\mathrm{deg}}^{\le w}\}_w$ を入れる。convolution 代数の filtration と compatible になるようにする。
- $H_{\mathrm{deg}}^{\le w}/ H_{\mathrm{deg}}^{< w}$ が convolution 代数の場合と同じ大きさであることをチェックし、帰納的に $H_{\mathrm{deg}}$ と convolution 代数が同型であることが従う。
課題
- *Springer fiber $\pi^{-1}(x)$ の既約成分の個数を求めよ。
- *$H_{[0]}(\pi^{-1}(x))$ が Specht 加群と同型であることを示せ。
- 上の同型の議論の詳細をチェックせよ。
- ノートの p.5 に出てきた Prop. の証明を与えよ。
5月26日
ノート
6月9日
ノート
課題
- ノートの p.11 に出てきた図式の可換性の証明を与えよ。
6月16日
ノート
6月23日
ノート
6月30日
ノート
7月7日
ノート
7月14日
ノート
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