2019 年度

新学術領域研究「量子ビーム応用」 B03 セミナー (第 30 回 理研核分光研セミナー)

講師: 山下 大喜 氏 (理研光量子工学研究センター量子オプトエレクトロニクス研究チーム)
題目: “Er-implanted silica lasers based on Si nanobeam cavities”
講演言語: 日本語
日時: 2020 年 2 月 27 日(木)13:30–15:00
場所: 理研 仁科記念棟 2F 210 号室
URL: (Eng) https://indico2.riken.jp/event/3356/
概要: Silicon (Si) photonics is a promising technology for integrating optical and electronic components onto a single microchip, which utilizes standard semiconductor processes. Various key elements such as waveguides, demultiplexers, modulators, and photodetectors have already been integrated on chips. In comparison, the development of practical Si-based lasers has been very challenging, because Si has an indirect band gap, which results in low light emission efficiency. In the last half a century, numerous studies have been made to increase light emission from Si. Among such studies, erbium (Er) ion doping has been found to generate radiative transitions around 1.5 mm optical communication wavelength. Nevertheless, light emission from Er-doped Si at room-temperature is too weak to achieve lasing operation. To overcome the problem, light emission has thus focused on the use of SiO2 as a host material for doping Er ions and microcavities with high-qulity (Q) factor to enhance light emissions. The Er-implanted silica lasers have been demonstrated by using high-Q toroidal cavities and microdisk cavities. These achievements are important steps towards practical Si-based lasers, however, these device fabrication seem to be difficult in terms of connections to waveguides and etching conditions. Moreover, due to the small emission cross section of Er at 1.55 mm ( s = 4×10–21 cm2), lasing operation requires cavities with Q > 1×105. Therefore, more robust device and fabrication designs are desirable.
  Here, we propose the Er-implanted silica lasers based on Si nanobeam cavities. We utilize photonic crystal (PC) nanobeam cavities to enhance light emission from Er ions. PC nanobeam cavities have the advantages of high-Q factor (∼1×105) and ultrasmall mode volume (0.02 (λ/n)3, λ wavelength, n: refractive index), which can further improve the performance through the Purcell effect that accelerates the radiative decay into the cavity mode. The device design and laser operation principles are explained in the following. The devices are fabricated from silicon-on-insulator wafers and Er ions are implanted into the buried oxide layer. The Er ions are excited by external excitation laser and the generated light is coupled to the nanobeam cavity designed on the top Si layer. The light emission is enhanced in the nanobeam cavity and lasing begins. Using finite difference time domain simulations, we design cavities that enable efficient coupling to Er ions light emission and calculate lasing threshold conditions with two types of nanobeam cavities.
  This work is supported in part by MIC (SCOPE 191503001), MEXT (Nanotechnology Platform) and RIKEN (Incentive Research Project). Simulations are performed by HOKUSAI at RIKEN.
(上記 web site より転載)

新学術領域研究「量子ビーム応用」 B03 セミナー (第 29 回 理研核分光研セミナー)

講師: 青木 貴稔 氏 (東京大学 大学院総合文化研究科)
題目: 「極低温 Fr 原子を用いたパリティ非保存効果誘起の光シフトの研究: 標準模型を超えた新物理と核のアナポールモーメント」
講演言語: 日本語
日時: 2019 年 12 月 20 日(金)13:30–15:00
場所: 理研 RIBF 棟 2F 203 小会議室
URL: (Jpn) https://indico2.riken.jp/event/3198/
概要: 近年、宇宙の物質・反物質の非対称性の謎を解くため、標準模型を超えた新物理の探索が活発に行われている。新物理の探索法として、大型加速器による「新粒子生成」が期待されているが、相補的な方法として、新粒子由来の「相互作用」を精密測定から探索する方法がいくつか提案されている。例えば、原子内の弱い相互作用は、原子のパリティ非保存効果として研究されており、原子の精密分光による研究は新物理の探索領域に迫っている。本講演では、レーザー冷却されたFr原子を用いた、パリティ非保存効果誘起の光シフトの研究として、(1)核のアナポールモーメントの測定法、および(2)標準模型を超えた新物理の探索を紹介する。
(上記 web site より転載)

新学術領域研究「量子ビーム応用」 A01 & B03 合同セミナー (第 28 回 理研核分光研セミナー)

講師: 永田 祐吾 氏 (東京理科大)
題目: 「静周期磁場によるポジトロニウム超微細構造の観測実験」
講演言語: 日本語
日時: 2019 年 11 月 5 日(火)13:30–15:00
場所: 理研 RIBF 棟 2F 203 小会議室
URL: (Jpn) https://indico2.riken.jp/event/3162/
概要: 陽電子と電子の二体束縛系であるポジトロニウム(Ps)は,周波数 203 GHz の幅の超微細構造を持つ.超微細構造遷移は通常,マイクロ波等の電磁波によって引き起こされる.一方で電磁波を使用しない,静周期磁場を用いた磁気共鳴の手法(運動誘起共鳴)がある.速度 v の原子は周期長 a の静周期磁場中で周波数 f = v/a の振動磁場を受ける.従って,もしfが超微細構造遷移周波数と一致するならば,共鳴遷移が起こる.本セミナーでは,Ps の超微細構造の共鳴の観測実験の詳細を報告するとともに,運動誘起共鳴の分光法としての可能性を議論する。
(上記 web site より転載)

新学術領域研究「量子ビーム応用」 A02 セミナー

講師: 石川 貴嗣 氏(東北大学電子光理学研究センター)
題目: 「GeV 光子ビームラインの整備と光子標識化装置の開発」
講演言語: 日本語
日時: 2019 年 8 月 7 日(水)10:00
場所: 東北大学青葉山キャンパス理学合同B棟7階743室
URL: (Jpn) https://lambda.phys.tohoku.ac.jp/QBSeminar20190807/
概要: 東北大学電子光理学研究センター ELPH では、エネルギーが標識化された GeV 光子ビームを使ってハドロン実験を推進している。電子シンクロトロンを周回する電子ビームに、ラジエータを直接挿入することで制動放射ガンマ線を生成する。ELPH は、周回電子ビームから生成した制動放射ガンマ線を光子ビームとする世界で唯一の施設である。生成された光子のエネルギーは、電子ビームと反跳電子の運動量から決定する。反跳電子の運動量を測定するための装置として光子標識化装置 (タガー) を配置する。特に光子ビームライン II の整備とタガーの開発では、様々な問題が浮き彫りとなった。取り出し電子ビームではなく、周回電子ビームで制動放射ガンマ線を生成する際の問題
 1) 磁場中への光子標識化装置の配置
 2) 光子ビーム位置と標識化エネルギーの変化
 3) 反超電子取り出し窓の支柱付近での標識化の効率
 4) 低エネルギー光子の標識化
(上記 web site より転載)

国立がん研究センター 第 40 回若手研究セミナー

講師: 武田 伸一郎 氏(東京大学 Kavli IPMU, C01 班)
題目: “The development of a high performance semiconductor SPECT scanner for medical use”
講演言語: 日本語
日時: 2019 年 8 月 5 日(水)17:30
場所: 国立がん研究センター 先端医療開発センター 3 階 セミナールーム 1 (柏キャンパス)
Poster: ダウンロード (PDF) OPEN
概要: Currently, radionuclide therapy using alpha emitters is attracting strong attention in the field of oncology and the evaluation of biodistribution of small amount of radionuclides is needed to successfully perform this therapy. As we have been engaged in the development of high performance detectors for cosmic rays by using CdTe semiconductor detectors, we are now considering to translate this technology to medical use.

新学術領域研究「量子ビーム応用」 B03 セミナー (第 27 回 理研核分光研セミナー)

講師: 藤山 茂樹 氏 (理研加藤分子物性研究室)
題目: 「計算機を活用した固体 NMR の解析法」
講演言語: 日本語
日時: 2019 年 7 月 24 日(水)13:30–15:00
場所: 理研 RIBF 棟 2F 203 小会議室
URL: (Jpn) https://indico2.riken.jp/event/3105/
概要: 固体物質の性質は固体中電子のふるまいにより決定づけられる。電子の運動エネルギー、スピン軌道結合、電子間のクーロン反発力はそれぞれ ∼eV のエネルギーを有し、結晶化している原子の幾何学的配置により様々な競合をうみ、多彩な電子安定相が実現する。 多粒子として存在する水分子が相転移するように、固体の電子相もまた温度や磁場 (10–7 ∼ 10–4 eV) や圧力といった外部環境により容易に相転移を示す。この事実は、電子について ∼eV といった高エネルギーの量さえ入力すれば物性が決定論的に決まる、という楽観を排し、多粒子系であるがゆえに物質の特徴をよく捉えた有効模型と、見通しの良い実験的整理が必要であることを意味する。
  固体 NMR (MHz 帯, ∼10–8 eV) は数ある物性測定手法の中でもとりわけ低エネルギーの摂動を電子系に印加し、超微細結合を介した原子核の応答から電子の静的・動的情報を導くことを可能とする。超微細ハミルトニアンには電子スピンと結合する接触相互作用や双極子相互作用の他に、d 電子や f 電子を有する原子においては核四重極モーメントと電場勾配の結合項が含まれる。
  NMR で測定する周波数シフト、核スピンの縦と横の緩和は全て超微細ハミルトニアンの固有値として観測されるが、固体 NMR の長い歴史の中で (ある程度の簡略を認めて) 実験データの解析法は確立している。一方、物性物理学が対象とする物質の構造と電子状態が複雑になるにつれ、従来の解析が通用せず、他の物性測定の結果との定量的に満足のいく比較検討が行われなくなってきている。
  固体NMR の解析における計算機の応用は、現段階で汎用性はなく、物質や対象とする物理現象ごとにアプローチを変える必要があり、経験を蓄積していく必要がある。このセミナーでは、分子性導体の量子スピン液体物質近傍の新規スピン秩序状態の話題に加え、電子間にはたらくクーロン反発力の幾何学構造をジグザグ鎖状にし安定電荷秩序状態を阻害するときに現れる電荷の遅い揺らぎを電場勾配の揺らぎとして観測した例をとりあげ、固体 NMR の可能性を議論する。また、最近 TRIUMF で行われた、β-NMR で 8Li+ の打ち込み深さを変化させることによりトポロジカル絶縁体の電子状態を調べたトピックスにも触れたい。
(上記 web site より転載)

2018 年度

新学術領域研究「量子ビーム応用」 A02 セミナー

講師: 藤岡 宏之 氏 (東京工業大学 理学院 物理学系)
題目: η' 中間子原子核の
実験的研究を通じて η' 中間子の質量の正体に迫る」
講演言語: 日本語
日時: 2019 年 3 月 29 日(金)10:30–12:00
場所: 東北大学青葉山キャンパス理学合同 B 棟 7 階 745 号室(大学院講義室)
概要: π 中間子と同じスピン・パリティを持つ η' 中間子は、量子色力学における軸性量子異常の影響により、陽子をも超える極めて大きな質量を持つ。近年、η' 中間子の質量と量子色力学におけるカイラル対称性の破れを関連づけた議論が行われている。真空中において自発的に破れているカイラル対称性は、原子核のような高密度のもとでは部分的に回復(秩序変数の絶対値が減少)することが知られている。その帰結として、カイラル対称性の破れに伴って「膨れ上がった」η' 中間子の質量は、原子核の内部で減少することが予想されている。
  有限密度におけるη' 中間子の質量の変化を実験的に探るため、η' 中間子を原子核に束縛させたη' 中間子原子核の探索実験がドイツ・重イオン研究所 (GSI) や SPring-8 で行われている。η' 中間子原子核が存在した場合には、その質量を測定することで、原子核中におかれたη' 中間子の質量に関する情報を引き出すことができる。
  本セミナーでは、η' 中間子原子核に関する研究の現状をレビューするとともに、1.2 GeVから 1.3 GeV にエネルギーにアップグレードされた東北大学電子光理学研究センター (ELPH) における η' 中間子原子核の探索実験の可能性について議論したい。
(上記 web site より転載)

新学術領域研究「量子ビーム応用」 B03 セミナー (第 26 回 理研核分光研セミナー)

講師: 田中 実 氏 (大阪大学大学院理学研究科)
題目: 「同位体シフトで探る素粒子の新しい相互作用」
講演言語: 日本語
日時: 2019 年 1 月 24 日(木)14:00–15:30
場所: 理研 RIBF 棟 2F 203 小会議室
URL: (Jpn) https://indico2.riken.jp/event/2971/
概要: 現在の素粒子物理は、暗黒物質や宇宙バリオン数等の未解決問題の解明に向けた「新しい物理」の探索という方向で展開している。一方,原子物理分野では、次世代の周波数標準となる光時計の開発が進んでおり、17 桁を越える精度の分光が可能になっている。本セミナーでは、この精密分光による新しい物理の探索の可能性について考える。注目するのは原子スペクトルにおける同位体シフト (isotope shift, IS) である。原子内に作用する新しい相互作用による IS を評価し、標準模型での高次効果と比較することで、IS の精密測定から期待される探索感度を議論する。
(上記 web site より転載)

新学術領域研究「量子ビーム応用」 A02 セミナー

日時: 2018 年 12 月 3 日(月)10:00–11:30
場所: 東北大学青葉山キャンパス理学合同 C 棟多目的室
URL: (Jpn) https://lambda.phys.tohoku.ac.jp/QBSeminar20181203/index.html
(Eng) https://lambda.phys.tohoku.ac.jp/QBSeminar20181203/index_en.html
講演言語: 英語

講師: Dr. HERRMANN, Philipp (Institut für Kernphysik, Johannes Gutenberg-Universität, Mainz)
題目: “Beam transport line spectrometer setup and systematics”
概要: The Mainz Microtron MAMI delivers an electron beam of up to 1.6 GeV. The absolute energy is measured inside the third stage of the accelerator with an accuracy of δEbeam = 160 keV independent of the beam energy, with an energy spread σbeam < 13 keV and long-term drifts of less than 1 keV when stabilized. To obtain an absolute energy measurement within δEbeam ∼ 20 keV uncertainty, a 41, 82°-dipole of the beam-line leading to the spectrometer facility is used as a high-accuracy beam spectrometer. A high-precision field mapping device was developed and a dedicated beam detection system of RF cavity position monitors and YAG:Ce screens was implemented. Therefore the goal was to achieve 10 μT, 10 μm uncertainties in the field mapping and an electron beam deflection angle measurement with δθ/θ < 10–5. In this presentation the results and difficulties will be presented, in regard to providing a well-known incident particle energy for scattering experiments at MAMI. These results will be used to further advance the efforts in measuring the Lambda separation energy at the A1 group at MAMI. Therefore a new Lithium production target is designed and tested. The status of this development will be presented in the second part.

講師: Dr. KLAG, Pascal (Institut für Kernphysik, Johannes Gutenberg-Universität, Mainz)
題目: “Revealing experimental instabilities and improvements in the optics for Undulator interferometry”
概要: We have progressed a new hypernuclear spectroscopy at Mainz Microtron MAMI. To obtain a small systematics with the hypernuclear data, precise beam energy measurement with an accuracy of ∼20 keV is important. We have developed a new technique to measure the beam energy by undulator's radiation. A beamtime has been performed, that was dedicated to systematic effects of the energy measurement by undulator interferometry. The analysis of the data revealed that a combination of the moving stage, optics, the magnetic field and the stabilization of the electron beam acted as sources for deviations from a distortion-free signal. The presentation will cover some of the results.

講師: Prof. Dr. ACHENBACH, Patrick (Institut für Kernphysik, Johannes Gutenberg-Universität, Mainz)
題目: “Precision Physics with PRISMA from MAMI to MESA”
概要: PRISMA is an Excellence Cluster in Germany dedicated to research into basic quiestions about the nature of the fundamental building blocks of matter and their importance for the physics of the Universe. The Cluster is funded by the German Research Foundation (DFG) and the State of Rhineland Palatinate. PRISMA consists of research groups in the areas of astroparticle, high-energy, and hadron physics, nuclear chemistry and precision physics with ultra-cold neutrons and ion traps. One of the main goals of PRISMA is to realize new key experiments to study the fundamental forces and limits of the Standard Model.
  With MESA —the Mainz Energy-Recovering Superconducting Accelerator— very high electron-beam luminosities on internal targets will be reached at low energies. MESA will be the first accelerator to investigate multiturn energy recovery in a superconducting environment. Several key experiments are currently designed to perform precision determinations of Standard Model parameters, measurements of electromagnetic form factors in electron-proton scattering, searches for new weakly interacting particles, and studies relevant for nuclear astrophysics.
(以上3件上記 web site より転載)

新学術領域研究「量子ビーム応用」 A02 セミナー

講師: 橋本 直 氏 (日本原子力研究開発機構先端基礎研究センター)
題目: 「J-PARCのハドロン実験における低温標的の開発」
講演言語: 日本語
日時: 2018 年 10 月 12 日(金)15:00–16:30
場所: 東北大学青葉山キャンパス理学合同 C 棟多目的室
概要: 強い相互作用で結びついた複合粒子であるハドロンを対象とした実験では、素過程の研究や比較的計算が容易である少数多体系の研究のために、水素、重水素、ヘリウムといった実験標的がしばしば用いられる。そして十分な標的密度を稼ぐために、冷凍機システムを開発して液体標的として用いることが多い。 J-PARC ハドロンホールにおける実験でも、今まで多くの低温液体標的システムが使用されている。特に K1.8BR ビームラインでは、K 中間子核探索実験 (E15) と K 中間子ヘリウム原子 X 線分光実験 (E62) において、液体窒素・ヘリウムを冷媒として利用した液体ヘリウム 3/4 標的を開発した。同様に、Λ(1405) 分光実験 (E31) において GM 式冷凍機を用いた液体重水素標的を、K 中間子重水素X線分光実験 (E57) において GM 冷凍式を用いた低温高圧気体重水素標的を開発した。現在、将来実験に向けてパルスチューブ冷凍機を用いた液体ヘリウム 3 標的の開発を始めている。本セミナーではこれらの冷凍機システムの冷却原理や運転手法、実際のパフォーマンス等について紹介する。
(上記 web site より転載)

新学術領域研究「量子ビーム応用」 B03 セミナー(第 25 回 理研核分光研セミナー)

講師: 渡辺 伸 氏 (JAXA 宇宙科学研究所)
題目: 「Si/CdTe 半導体コンプトンカメラの開発研究と高感度 MeV ガンマ線観測実現に向けた展望 」
講演言語: 日本語
日時: 2018 年 9 月 27 日(木)13:30–15:00
場所: 理研 RIBF 棟 2F 203 小会議室
URL: (Jpn) https://indico2.riken.jp/event/2868/
概要: 我々は、宇宙の硬 X 線、ガンマ線の高感度観測を目指し、観測装置の開発研究を行っている。その中でもシリコン半導体撮像検出器とテルル化カドミウム半導体撮像検出器を組み合わせた Si/CdTe 半導体コンプトンカメラは、100 keV から MeV 領域のガンマ線観測を切り拓く上で切り札となる観測装置として開発研究を進めてきた。本セミナーでは、ひとみ衛星に搭載した軟ガンマ線検出器 (SGD) として実現した Si/CdTe 半導体コンプトンカメラについて紹介する。この SGD コンプトンカメラは、ガンマ線の偏光測定という新たな観測の可能性を示した。ひとみ衛星でのかに星雲の試験観測の結果とともに偏光測定能力についても紹介する。そして、究極のガンマ線検出器として、現在開発中の電子軌跡検出型の半導体コンプトンカメラ現状と将来実現したい MeV ガンマ線観測の展望を述べる。
(上記 web site より転載)